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雲の上をかけめけバイクは太陽の光が届かないところまできた。呼吸ができているのが不思議だ。
「ジェシカ…こんなところまで来てるけど…・何もないよ。」
彩夏がそう言ったそういったとたん、大きな雲が目の前に現れた。でかい。
「この雲の中よ。ドリームランドは」
彩夏は聞いた途端心臓がどきどきとなっているのが分かった。
遊園地みたいなところ・・・どんなとこだろう。お菓子がたくさんあってわたがしの雲に コーラの湖? ふふふ
気味悪い笑をしてる彩夏はほんとに高1だろうか。遊園地にそんな物がある訳がない。
でも確かにドリームランドは雲の上にあるのだ。普通なわけがない。
雲の中を進んでゆく。目が風が強すぎて痛い。髪の毛もなびく。
無性に牛丼が欲しくなってきた彩夏はドリームランドに牛丼やさんもあればいいな。と思った。
横を見ても上を見ても下を見ても雲ばかりだ。
急にジェシカがぽつりと言った。
「これからお母さんたちとは会えないわよ。」
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