理由

2/38
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/86ページ
雲の上をかけめけバイクは太陽の光が届かないところまできた。呼吸ができているのが不思議だ。 「ジェシカ…こんなところまで来てるけど…・何もないよ。」 彩夏がそう言ったそういったとたん、大きな雲が目の前に現れた。でかい。 「この雲の中よ。ドリームランドは」 彩夏は聞いた途端心臓がどきどきとなっているのが分かった。 遊園地みたいなところ・・・どんなとこだろう。お菓子がたくさんあってわたがしの雲に コーラの湖?  ふふふ 気味悪い笑をしてる彩夏はほんとに高1だろうか。遊園地にそんな物がある訳がない。 でも確かにドリームランドは雲の上にあるのだ。普通なわけがない。 雲の中を進んでゆく。目が風が強すぎて痛い。髪の毛もなびく。 無性に牛丼が欲しくなってきた彩夏はドリームランドに牛丼やさんもあればいいな。と思った。 横を見ても上を見ても下を見ても雲ばかりだ。 急にジェシカがぽつりと言った。 「これからお母さんたちとは会えないわよ。」
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!