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「ならば頭がいい人に聞けばいい」
「ならば自らの主に聞けばよかろ?」
「フッフッフッ!これは失敬。だが私はあえて!あえて貴女に聞きにきたのです!」
ビシィィッ!!!!!
我ながらに素晴らしい角度で決めれたと思う。
そう何を隠そう、私は東のウィッカに不法侵入している。
バレたら危ないバレたら狩られるバレたら西ウィッカに迷惑かかる……………
「このことは、内密にしてくだせぇ」
「だからわらわの所に来なければよかろ?危険を犯してまで来る必要などない」
「いやいやー。…貴女に、聴きたいのさ」
真剣な顔になってみる。難しいなわからん。でも納得してくれるなら嬉しい。
「…ふん。…まぁわらわも暇であるからな、相談に乗ってやらんこともない」
「ありがとうございます!」
―小一時間後―
「ほうほう…果ての果て、とな?」
「はいさ。…意味わかんないっんすよ」
「…ふむ……」
東の魔女様も唸る。私も唸る。そして彼女は喋り出した。それは簡単に。荘厳に。
「果ての果て、というものはない。厳密に言えばの話じゃながな」
「そして果て、というものは終わりを意味する。果ての果て、とは終わりの終わり、と変わらぬということ」
「人がたどり着くことない、遠き終わりよ。…わらわには主(ぬし)がたどり着くとは思えぬ。いや、思わぬ」
「…未だ成長したいならば、このことは忘れよ。それが主の為よ」
魔女は語り終えたのかさっぱりとした顔をしていた。私は何が何やら分からなかったが、彼女の言いたいことが……なんとなくわかったうんたぶんわかった…多分。
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