びびでばびでぶー!

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「ふふっ、世界…これで世界はわたしのものよ!!!!!」 女は笑った。 腕を大きく広げ高らかに笑った。 手に入る。 誰も手に入れたことのない世界がもう自分の目の前に。 込み上げる嬉しさを隠すことなく大いに笑った。 女の名は、ゼリー 誰もが見惚れ、誰もが惹かれる容姿と作られた慈愛の性格。 女は自分が欲しいものの為なら手段は選ばなかった。 世界を手にいれる。 そのためにはどんな事もした。 老若男女誰にでも好かれる人間を演じ、自分を殺す――欲しいものを手に入れるために。 この“ジリス”と言う世界は魔法が存在している。 人々はみな、魔法を使って生活し生きているのだ。 その中でも王位の人間や、地位的に上の人間は、魔法において力が強く称えられていた。 ゼリーは、その中でも断トツに称えられ王位からも注目をされていた、とてもとても素晴らしく女神のような女だったのだ。 自分以外の前では―― 『と、本には記録されているのだよワトソンくん』 仁『誰だよワトソンって!俺か?!俺なのか?!』 心『ぷっwwwお兄ちゃん以外に誰がいるのぉ?www』 『本当にな、お前以外に誰がいるんだよ』 仁『ああああああまじうぜええええええww てか、何その本。』 『ああ、立ち入り禁止の旧図書室にあったー』 仁『おまえ…』 『この本に出てくる女ってさー……おかんに似てね?www』 心『た、確かに…お母さんさ、昔は自分を殺してたとかまじ痛いこと言ってたしwww』 『いたたーい、ね、いたたーい』 仁『おまえら、おかんのこと馬鹿にしてんだろ』 心『今更ー?www』 『(*´・д・`*)え』 仁『ひでぇwww妹が酷過ぎるwww後、なんでゼリー?ww』 心『きっと、作者はそのときみかんゼリーを食べてたんだよ』 『うわ、………食べたいww』 仁『みかんゼリーww』 『考えてたらゼリー食べたくなったんだけどぉwww』 心『はげどwww』 仁『二人とも黙れwwwとりま家帰ろうぜ』 『うぃうぃ』 心『へぇへぇ』 『うぜえええwww』 この“物語”の主人公三人、月城、仁王、心は立ち上がりファーストフード店から出ていった。 ――タルバナ 三人が住むこの田舎の名前だ。
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