中学の頃のゾッとするお話です。

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普段、地元に住んでいればどんな波が良い波などよく分かりませんが、サーフィンをする四つ年上の従兄弟の大和田健太の話では、日本屈指なのだそうです。 これは少し地元自慢も入って大げさなのかもしれませんが、従兄弟はいつも得意気に話してました。 そんなある日、従兄弟から家に電話がかかってきました。 「麻由美?スゲーことが起こった」 「なに?」 「今、俺、サーフィンしてんだけど、隣であの超アイドルの村田啓がサーフィンしてるんだ」 「え? 村田啓君が?」 「ああ。なんか、おしのびで来てるらしい」 こんな田舎にまさか、あの人気アイドルの村田啓が訪れてサーフィンをしているなんて信じられなかった。一瞬、エイプリルフールが頭に浮かんだが今は五月でとっくに過ぎている。
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