学園日記。

壱

神谷

図書室は好きだ。
書庫の物を合わせれば三年かけても読みきれない程の蔵書量。加えて新刊も定期的に入るから不足はない。
基本的に俺の読みたい奴とか気に入った奴ばっか買わせてるけどな。

新しい一年の図書委員は大人しい感じの奴等で、ちゃんと仕事してくれるし正直助かってる。
本の整理とかって割と体力いるんだよ。因みに俺がやると暫く筋肉痛に悩まされる事になる。
あと俺パソコン使えねえから、貸し出しとか機械使うんだが未だによくわかんねえ。

よく委員長や顧問に仕事しろって言われるけど、ぶっちゃけ出来ることが少ないから肩を竦めるしかない。

今日も昼にカウンターで本を読んでたらいつの間にか放課後だったし、読み終える頃には下校時刻。
まだ残っている生徒を追い出して戸締まりなんかをしてから本棚を点検し、仕舞う場所の違う本を何冊か元の位置に戻してから、図書室を出る。

職員室に鍵を返して寮に戻る間も、今度は自分の持ってた本を読んで歩いた。