夜風に吹かれ

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---暮柳 悠斗--- あっぶねー。 紫苑に通報される所だった。 まさか、冗談で言ったのに、本気にされるとは……。 恐ろしいな。 『軽い気持ちで紫苑をからかうべからず』 俺は、新たな教訓を得た。 「とりあえず、ここで待てばいいかな」 外は寒いから、玄関で待つ。 少しかかるだろうから、スマホのアプリで時間を潰した。 そこに、一緒に居て不愉快な男が現れた。 「悠斗」 「……親父」 それは、親父だった。 「どうした、こんな所で」 そんな事、興味ねェくせに。 「紫苑が着替えるんだと。 だから、待ってる」 「どっか行く気か」 「散歩」
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