夜風に吹かれ

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「あ、ねぇ。 着替えるから、出てって」 今のあたしの格好は、Tシャツと短パンのみ。 十一月の夜に、こんな格好で外出たら死にます。 「別に、出てく必要なくね? 兄妹なんだし」 「兄妹でも、よ!」 これでも、あたし十七ですーっ。 年頃の娘ですーっ。 「いいじゃん。 昔は一緒に風呂入ったりしたんだから。 あの頃のお前は、もっと可愛かったなぁ。 無邪気で、甘えん坊で……」 「110番っと」 「すいませんでした」 悠斗は、そそくさと出てった。 さっさと出て行けばいいのに、余計な事するから……。 さて、着替えなきゃ。
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