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『‘大切な’物……ですか?もしかして盗まれたのですか!?』
「いいえ、大丈夫よ。ただ、地下に誰かが入った形跡があったから もしかして と思っただけよ。」
軽い演技にコロッと騙される二人。
それから、たわいもない話をして部屋を出た。
部屋からでると一人の執事が立っていた。
斬雪に依存している執事だ。
「あ……の…何の話を?」
吃りがちに言う彼に俺は笑顔を向けた。
途端に笑顔が咲いた執事を追いて俺は自室へ戻る。
月明かりが部屋に射した時刻。
俺は赤のヘアピン二つを持って部屋から抜け出した。
エレベーターを使ってはバレたらヤバいと思い階段をライトも照らさずに下りていく。
息が切れた時、見知った戸が目に入った。
やはりライトは点けず、戸を少し開ける。
中は暗くて良く見えない。
ソッと中に入り、暗い中、俺は斬雪を探した。
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