一章 武装する人類

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 今日から新学期ということで心機一転なんて出来なくて、学校というものが嫌いすぎて鬱になりかけて。しかし、周りにはそういうボク的な考えは流行っていないらしい。愉しそうに登校をしている生徒たちを視て思う。これか、孤高というやつは。  突然、ボクに対してだろう声がかかる。叫び声。 「新学期だな緋色(ヒイロ)ぉおおお!!」  ……こいつ。 「どうしてお前はいちいち元気なんだよ。凹(へこ)めよ」 「俺から元気を取っちまったら“イケメン”しか残らんだろ!! ガハハハ!!」  べしべしと元気の塊はボクの肩を叩きながら大笑いをした。イケメンが残れば十分だろ。 「しっかし。いつも緋色(ヒイロ) 黎(レイ)という人間は、暗いなぁ!?」 「大塚(オオツカ) 徳和(ノリカズ)という男が元気すぎるだけなんだよ……」
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