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美雨は温和な表情で天音を見て、小声で言った。 「お疲れ様。あと少しだから頑張ってね」 「そんなに疲れた顔してますか?」 「あとで鏡を見るといいわ。眼の下にクマが…… ウソよ」  美雨はクスクスと笑った。  機体が旋回し、降下に入った時に異変は起こった。通路を見ていた瑞乃の表情が変わった。 「斎藤チーフ…… あいつ、脇坂がこっちに来ます」  そう言いながら、瑞乃は自分のシートベルトを外した。声をかけられた美雨と天音もシートベルトを外した。
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