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脇坂は右手を伸ばし、チーフCAの美雨の肩をつかんだ。気丈に振舞っていた美雨の顔に嫌悪と恐怖の表情が浮かんだ。
「離してください!」
「そこをどいてくれるんだったら離すよ。すぐ済むんだ。メルアドかスマホの番号を聞くだけなんだから。邪魔をしないで、どいてくれ」
瑞乃が脇坂の手を取った。脇坂は血走った目を大きく見開いた。。
「おやめください」
「あんたも関係無いだろう。どけぇ! オレの邪魔をするな」
脇坂が大声で叫んだ。その声を聞いた誰かが悲鳴を上げた。
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