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「お前さ、ちょっと来いよ……詳しい話がある」 ゲーセンの裏に連れてかれた。 「何があった?」 「なにもねぇーし……」 「嘘つくな……」 「黙れ……」 「お前さぁ……もし……」 「黙れっ!!」    何かを言いかけた博元に向け不意に俺の拳が前に出た。  自分の悩んでいることを言われてしまうのが怖かったのかもしれない……  でも俺の放った手は見事に博元の手が受け止めていた。何が起きたのかわからず一瞬パニクる俺の胸骨を博元は一瞬で突き、遠くへ跳ね飛ばした。  そして俺の胸倉を掴んで博元は言った。 「お前に足りないものを教えてやるよ!!今のお前はな、冷静になっていない……すぐ殴れば良いと思っている!!俺はな、てめえのダチだ!!見方だ!!だからよ、お前の気持ちはいてぇほどわかんだよ」 「お前、知ってんのか?」 「あぁ……ほら立てよ」  そう言って博元は俺に手をさし伸ばした。その時の顔は今も忘れてねぇ……何か信頼できて、そして気まずくて、なんかすっごく、人生救われたなぁ~って思った。  
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