懐かれた相手は蛇女

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今日は【亜人種共存の日】という全世界共通の祝日で、30年程前に提携された【亜人種・人間関交流条約】が締結された日だ。 突如交流を結びたいというモンスター娘と呼ばれて一部の愛好家達に人気の方々が某大国の大統領に直訴し、懐柔されて認可された記念日(?)である 俺はその当時まだ生まれてすらいないので何とも言いづらいのだが、祝日が増えるというのは非常に喜ばしいことなので反対ではない、むしろ大賛成だね そんなことを思いつつ部屋で背伸びをする 休日だからのんびりできるのは非常にありがたいのだが、早くに両親を亡くした俺は一人暮らしをしているので炊事洗濯なんかをしなければならないのでゆっくりは出来てもそこまで暇ではないのだ 祖父母がうちで一人立ちできるまで生活しないかと誘ってくれてはいるが、あの二人にこれ以上の迷惑はかけれないという思いで断って一人暮らしをしている なんだかんだでもう5年以上になるから慣れたものだけどな 「ふぅ、これで洗濯物は全部かな?後は・・・昼飯にするかな」 台所に向かい、冷蔵庫を開けて昨日の残りの煮物なんかをレンジで温める 作り置きできるものはかなり重宝するので非常に大助かりだ 「しかし、これで冷蔵庫殆ど空っぽだな・・・食ったら買い出しに行かないと夕飯がない」 お米に関しては祖父母がせめてこれくらいはと毎月送ってきてくれるので心配ないがおかずがないと栄養バランス的にも食卓的にもさみしいことになるのでささっと買いに行きますかね 「一人分くらいしか買わないし、買い置きできるものだけしか買わないから楽っちゃ楽だけど・・・やっぱ一人は淋しいな」 食事の度に思うが、それでも俺は一人で頑張っていくと決めたのだ。高校に通いながらでも一人暮らしは問題ない、現にしっかりできているはずだ そんなことを考えていたらレンジが小気味よい音を出した。温め終わった煮物を取り出し、ご飯をよそってリビングに運ぶ 「いただきます」 最初は食えたものではなかったが今ではその辺のよくある食堂レベルには腕が上がったと思う 静かな食事が嫌なのでテレビをつけてニュースを見る 『本日○月×日は亜人種・人間関交流条約が制定されて30年の節目になります。未だに根付く亜人種への差別問題に関し、紋武総理大臣は「早く人種差別が無くなることを願い、今後もより良い関係を築けるよう尽力する次第である」とコメントしました』
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