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今更、僕は恋という感情に気づいた。
飯田は話しにくそうに、事件の事を僕に全て話してくれた。
飯田が目撃した時には僕は血だらけで倒れていたそうで、車の運転手もいなかったそう。
そう、事件には車と僕だけが残されていた。
飯田は慌てて救急車を呼んでくれて、僕は命に別状は無くこの病室にいる。
つまり、飯田はただ僕が事故した。という事しか知らない。
でも、それでいい。
これが彼女が与えた僕への罰なら、僕はその運命を受け入れるしかない。と、この時思った。
「飯田…僕、右腕動かなくなっちゃったよ…」
笑っていう僕に、彼女は泣きながら手を握ってくれた。
あぁ。なんて愛おしいんだろう。
こんなにも、僕を心配してくれている人がいる。
飯田は泣きながら僕に、
「それでも私はあなたの事が大好きです…」
と言ってくれた。
そんな飯田が可愛くて可愛くて…
僕はついつい笑ってしまった。
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