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右腕の感覚がない。
なんだ? 僕はどうなっているんだ?
先生がバタバタと走ってきた。
「大丈夫ですか?」
そう言って、怪我の説明を始めてくれた。
先生の話によると、女の子も一緒に救急車に乗って病院まで着いて来てくれたらしい。
車で事故したそうだ。右腕は車と衝突した後遺症が酷くて、もう元のようには動かないらしい。
僕の目からは自然と涙が溢れた。
なんで…なんでこんな……
せっかくこれから楽しい生活が始まったと思った矢先にこれだ。
涙と一緒におかしくもないのに、笑いが込み上げてくる。
――そうか…アイツの復讐なんだ……
恵美からしてみれば、この右腕が動かなくなるくらいの
切羽詰まった感情を抱いてたんだな…いや、もしかして僕が死ねば良いのにと思ったのかな……
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