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「恵美、高校卒業したらどうするんだ?」
今更ながらだが、僕たちの会話に進路という話は一切出ていなかった。
「メグ、裕也と一緒に住みたいなー」
一緒に…か。
僕自身の中で変化している事がひとつだけある。
少し彼女と距離を置きたい。という事だ。
恵美は僕依存な所が少しあるみたいで、約束の日に僕と会えなかったりすると部屋を荒らしたり、もっと酷ければ自分を傷つけてしまうのだ。
そんな彼女を見て、僕は一緒には住めない。と心の中で折れていた。
喧嘩した時にいつも言われる
『不安にさせないって約束したじゃん。嘘つき』
そんな約束いちいち覚えていない。
そんな当初の事言われても、僕の心はその時とは少しずつ変化しているわけだし、正直こうも毎回言われるとウンザリする。
進路を僕と一緒にしようとする彼女に対して、僕も僕で色々考えていた。
僕は大学を受験する。
あまり聞こえは良くないが、何処の大学でも良かった。ただ、プライベートの時間を少し取りたかった。
だから僕は僕自身で決めて、大学に行く。
彼女はあまり成績は良くない。だから僕は勉強を頑張った。
頑張って頑張って彼女が追いつけない大学に行ってやろう。 そう思った。
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