◇チーム『KTSM』◇

12/12
前へ
/57ページ
次へ
「あ、あのっ……ケイくん私、やっぱりバスケはっ……!!」 「ダメ。来ないとお仕置き」 「はい!?」 グイッと腕を掴まれ、視線と視線がすぐ近くでぶつかる。 「お前は太一と同じ学校の同じクラスなんだろ? もし来なかったら、学校の帰り道に襲って、色々とヤバイコトをする」 「や、ヤバイコトって……」 「そうだなぁ、両手を縄で縛って動けなくして、制服を破って楽しもうか」 ひぃっ……!! 鬼畜っ……!! 「そんで、写メったのをネット上にバラ撒こうか」 「ちょ、ちょっと……!! そんなの、犯罪っ……――!!」 「嫌なら来い。 俺に犯罪をさせるな。 ちょっと来てバスケして帰ればいいんだから、迷うことないだろ?」 「た、確かにそうだけど……」 「じゃあそういうことで、さよーなら」 あっ……。 ……行っちゃった。 「どうしよう……」 ……『お仕置き』って、本気じゃないとは思うけど……でも、もしもを考えたら、行った方がいいよね…。 ケイにバスケを教わるなんて……そんなの、想像も出来ない。 「私、どうなっちゃうんだろう……」 不安ばかりが増していく中で、ケイくんが行った道をただぼんやりと見つめ続けた。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加