◇チーム『KTSM』◇

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「俺たち4人はねー、ストバスのチームを組んでるんだ」 「そ、そうなんだ……」 私と太一くんを、3人の男の人が見つめる。 太一くんにケイと呼ばれた人は、きっと私たちと同い年。 でも他の二人は、どう見ても年上だ。 右の人は、爽やかな笑顔を見せる優しそうな人。 真ん中の人は、人差し指の先でボールをクルクルと回しながら、無表情に私を見ている。 そして左側の人……ケイは、真ん中の人と同じように、無表情……。 ニコニコ笑顔の人はともかく……他の二人は、なんか、ちょっと怒っているような……? だけど太一くんはそんな二人を気にもせず、すらすらと言葉を繋げていく。 「同じクラスの七瀬 歩美ちゃん。 で、この人たちは俺の幼なじみのKとTとM」 「初めまして……って、KとTとM……?」 「うん。ちなみに俺はS」 「な、何ですかそれ……」 「あぁごめん、俺たちの苗字の頭文字がKとTとSとMなんだ。 チーム名は、ズバリ『KTSM』!!」 「あー……なるほど」 太一くんは『桜庭』だから、イニシャルのS。 ケイって呼ばれた人は、やっぱりKかな? うー……なんか、頭の中がこんがらがる……。 「この人は武蔵野 祥介(ムサシノ ショウスケ)くん。通称M。俺らの3つ上の20歳」 「よろしくー」 爽やか笑顔の人が、M……祥介さん。 「で、こっちが十朱 悠一(トアカ ユウイチ)くん。通称T。2つ上の19歳」 「……どうも」 ボールを持っているのが、T……悠一さん。 「そして最後は、さっき会った……――」 と、太一くんが言いかけた時。 ケイと呼ばれたその人は、太一くんの口を塞いでにっこりと微笑んだ。 「俺は、Kだよ」
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