◇チーム『KTSM』◇

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な、なんでそうなるの…!? 「別に私、ケイのことなんて知りたくないしっ!!」 「そう? ケイにあつ~い視線を送ってたから、知りたいのかなぁと思ったけど」 「違うよ!! ただっ……バスケ上手だなぁって、見てただけ」 ……うん、それ以外は無い。 て言うか、ケイの本名なんてまったく興味ない!! 「ケイのプレーは一級品だから、あれを見た女の子は絶対アイツに惚れる。 つまりー、あゆちゃんもケイに惚れちゃうってことだね」 「ほ、惚れるって……」 「百聞は一見に如かずってね。 おーいケイ、ボールぷりーず!!」 タタッと軽快な足取りで、太一くんはケイに近づき、ボールを受け取る。 そして……――ボールをバウンドさせながら、一気にゴールへと走り出す。 速い。 バスケットにあまり詳しくない私でも、それがわかった。 太一くんが、シュートの体勢に入る。 ボールが手から離れ、真っ直ぐにゴールへ……――と、思ったけれど。 「あっ……」 ……ケイが、ボールを弾いた。 こぼれたボールを悠一さんが拾い、ケイへとパス。 ……ゆっくりと、綺麗なモーションからのシュート。 集中した、真剣な瞳……。 心臓がドキドキと音を立て始めたその時、放たれたボールがゴールネットを揺らした。 「ナイスシュート!!」 隣に居る祥介さんの声を聞きながら、私の瞳はケイだけを見つめていた。 ケイの華麗なシュートと、仕草、そして……、 「祥ちゃんは、やらねーの?」 ……屈託のない、柔らかで、最高に輝いた笑顔……。 ――『あれを見た女の子は絶対アイツに惚れる』 太一くんの言葉が頭の中で何度も何度も繰り返される。 ドキ ドキ ドキ.... 鼓動はどんどんどんどん速くなっていく。 もしかして私……ケイに惚れちゃった……!?
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