1644人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
「援助交際....援交だ」
独り、混み始めた山手線の車両の中ということも
忘れて、思わず口に出してしまった。
慌てて、何事もなかったように取り繕う。
...てゆうか、
誰も私のコトなんか気にしているはずない。
だって、
道路のど真ん中で蹲って泣いていても
誰ひとり声も掛けてくれなかった。
いや、
たった一人だけいた。
長々と、クラクションを鳴らし、
どぎついイエローのスポーツカーに乗った男が、
信号が赤に変わるなり車から降りてきて一喝した。
最初のコメントを投稿しよう!