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「……夏帆」
黒髪で眼鏡を掛けた男性が夏帆と、女性の名を呼んだ
「……」
声を掛けるも、夏帆は何も答えれず黙ったまま
暗くて男性の表情は窺えない
「夏帆」
一度目よりも優しく呼ばれ夏帆は弱々しい声で呟いた
「……綾瀬さん、ごめんなさい……」
「今は時間が余りありません、この任務が無事に終ったら全部まとめてお聞きしましょう」
綾瀬は腕時計を見ながら言った
夏帆もこくりと頷き
「……わかりました、全てが無事に終ったら……」
綾瀬が優しい笑顔で頷き返す
「さぁ、行きましょう」
夏帆の頭をぽんと触れると綾瀬は目の前にあるドアに手を伸ばした
冒頭から神妙な面持ちの夏帆と綾瀬
夏帆は現在に至るまでの出来事を思い返していた
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