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日産フィガロから下車すると、同じ生徒指導教諭である守永邦博に話しかけられた。
「あ、おはようございます。」
「おはようございます」
「ちょっと木崎先生聞いて下さいよォ~!俺昨日、御曹子のクラスに当たっちゃって、…御曹子、随分わがまま言ってきたんスよ。教師生命が危ぶまれそうになっちゃいましたー!」
「わがまま?またアイツ、やらかしましたか」
「暖房の温度上げろって、うるさいんですよね…。ダメだって言ったら、クビならいつでも切ってやる、なんて言ってきて…」
守永が眉を垂らして喋るのを、木崎春君(きさきかずよし)はため息をつきながらきいていた。
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