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……此処が新撰組の屯所ですか。
私への命令は新撰組副長土方歳三の護衛をすること。
副長の命令は絶対であること。
屯所に入ると平隊士の一人が、ご用でしょうか?と尋ねてきた。
ニコッと微笑みかけ副長室はどちらですか?と聞くと相手は頬を紅く染めた。
ちょろい。もし、こいつが私の敵ならもう死んでるな。
簡単に副長室まで案内された。
こんな手薄に部外者を簡単に副長室に案内するなど…大丈夫なのか…?
「ありがとうございます」
隊士に微笑みかけ礼を言うと、また嬉しそうに返事をした。
もし、私が副長暗殺の命を受けていたなら…と考えると先が思いやられる。
副長が弱いなどとは思っていない。しかし、私は副長が握る刀と同じ存在なのだ。
副長の命令で副長の思うように副長の為に動く…
私は殺人兵器だ。生まれる前から。もちろん死ぬまで。
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