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結城先輩と別れてから教室に到着する。 「あっ、瑞季!」 自分の席は窓側なので窓側の席に着くとドタバタと誰かが近づいて来る。 「えっ、嘘!美菜ぞうじゃん!」 身長が180㎝を越えるモデル体系の女の子は美菜ぞうこと伊藤美菜。 10人いれば10人が可愛いと言うほど美菜ぞうは可愛かった。 特徴的なショートカットの髪が眩しい。 やっぱり可愛い。 「また、同じクラスだね!」 美菜ぞうとは中学生の頃からの仲で親友でもある。 「だね」 「そういえば、瑞季バスケ部入るの?」 ドキリとした。 美菜ぞうと結城先輩が重なって見えた気がしたからである。 それに美菜ぞうはいつものふざけた態度ではなく真剣だった。 「ううん。部活はもうしない」  「・・・」 何か言いたそうで私を見つめる美菜ぞう。 口を開こうとしていたけど口を閉じてしまう。 「そっか」 美菜ぞうはいつもの笑顔で言った。 「美菜ぞうはどうするの?」 「私は推薦だから入るよ」 そういえばそんなことを言っていた気がする。 「美菜ぞうならすぐにセンターでレギュラーとれるよ」 美菜ぞうは中学の時、鉄壁の守りでチームを全国に導いた天才である。 「うん。頑張る!」 美菜ぞうと話しているとー 「あっ、椎名と伊藤じゃん。また同じクラスかよ」 話しに割り込んで来たコイツは私の幼なじみの長谷川光輝。 髪の毛を茶髪にしたのかチャラ男にしか見えない。 「光輝も同じクラスなの。うわぁ、ウケる」 「同じく」 美菜ぞうに続いて私も同意する。 「お前ら本当は嬉しいんだろう。俺みたいなイケメンと同じクラスになれて!」 「・・・」 「・・・」 「なんかすいませんでした!」 私と美菜ぞうが汚物を見るような視線を送ると光輝は床に正座した。 「てか、光輝何その頭?」 私の問い掛けに光輝はニヤリと微笑んだ。 うわぁ~ キモイ。 「ははは!高校生デビューだよ君達」 本当に馬鹿だよコイツは。 顔は確かにカッコ良いけどこの性格が全くモテない理由だった。 すると無機質な機械音がした後、教室のドアが開き先生が入ってくる。 「ハイハイ、皆席に着け!」 先生の呼び掛けに対して美菜ぞうは真ん中の一番前の席に座った。 光輝はとういうと私の席の隣に座る。 「また、椎名の隣か。よろしく」 「うん、よろしく」 
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