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鏡に映るは涙を浮かべた奇形の少女
近所の子供に石を投げられた奇形の少女
少女は何もかもこの醜い容姿が悪いのだと美を求めた
しかしそれは叶わなかった
絶望した少女は鏡を叩き割り、顔も体もあらゆる所を蛇や蛙で覆い尽くした
身体から出てきた罪を蛇や蛙で表し、罪への悔悛を示して死後の魂の救済を願う為に彫られた腐敗屍骸像の様に
少女も己の醜さという罪を蛇や蛙で表し魂の救済を願って待った
しかしどれだけ待っても
少女は救われなかった
何故なら本当の罪は己の醜さだけに囚われた心だからだ
だけど少女は気付かない
いや、気付かないフリをしているんだ
無惨に割れた鏡の破片が散らばった小部屋に生きた腐敗屍骸像が一人
朽ちていくのを待っている
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