1章

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「とりあえず言うことは?」 「あぅ…ごめんなさい。」 あれから大変だった。立ち上がるなり強姦だのなんだの叫び始めるは、隣のおばさんが包丁もって出てくるはで一瞬死を覚悟したぞ。 なんとか誤解は解いたが時刻は8時50分と、入学式まであと10分しかねぇ。どうしたものか… 「まぁいいや、とにかく急がねぇと入学式に間に合わねぇ。」 走ればもしかしたら間に合うかもしれないしな。そういえばあの娘はどうするんだ? 「入学式って信州学園のですか?」 考えた矢先に質問きたな。 「おぅ、誰かさんのせいで遅刻確定だけどな。」 少し皮肉ってもバチはあたらんだろ。 「私も今年から信州学園に入るんですよ。」 …まさかの答えが返ってきた。確かによくみたらうちの学校の制服だし、旅行鞄持ってるし、なんで気づかなかったんだろう。
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