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~絵里の部屋~
「……」
何通も何通も……
よく飽きないわね……
バッカじゃないの
本当に意味分かんない
「……」
風が吹いた
その風によってカーテンがなびき、絵里はそれを虚ろな目で見ていた
「……誰よ!勝手に窓あけたやつ……どうせあのクソババァでしょ」
窓を閉め乱れたカーテンを直しながら、なんとなく後を振り向いたら
血だらけの髪の長い少女が這いつくばってこっちを見ていた
「きゃあ!!」
ように見えただけだった
「……え?気のせい?……気のせいだよね」
少女が這いつくばっていたところを確認しても何も無かった
気のせいだったのね……
でも……
もしかしたら……あいつらが嫌がらせで
……いやいや、そんなわけない
私の部屋には誰も入れないように言ってあるし……
……
……
おかしくなりそう……
「……ふざけんじゃないわよ」
金持ちでも貧乏でもない平凡な家に生まれた
平凡な家族と過ごして
平凡な友達を持って
それで良かったのに
それだけで良かったのに
そうはいかなかった
ピロリロリーン
「!!……梨子か」
『RE:絵里ちゃんこんばんは』
『最近二人で遊びにいくこと少なくなったよね
今度どこか行かない?
絵里ちゃんの行きたいとこならどこでもいいよ、私どこにでも着いてくから』
「……」
梨子……
どうせ……あんたも
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