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それから、彼が図書室に来る度に話すようになった
私は知らなかったが、彼は学年でもかなり盛り上げ役の人気者だった
図書室での彼とみんなに人気者の彼
そのギャップに私は更に惹かれた
まるで二重人格のよう
でも、話してみると人気者の彼の姿がちらほら露になる
私と彼との会話は本やテレビ、歴史と中々話題があった
芸能人とかはあまり覚えてないが、彼が詳しく話してくれるから楽しかった
人気者の彼は本当に物識りだった
相変わらず図書室は人気がない
私と彼以外の声は全くなく、二人の世界が出来上がっていた
元々、クラスから離れた特別棟の隅の一角にあったので外の部活や中の音楽系の部活以外の音は聞こえないし、私たちの声も届かない
更に経つと私たちはメールアドレスを交換し、メールをするようになった
何気ない休日にあったハプニングなどをメールで伝えて笑ったり、暇な時には意味のない無駄なことを綴ったメールを送ったり
あまり映えない世界だったが、それだけで十分色がついた
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