プロローグ

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通い慣れた道とはいえ、既に夜も遅い。帰り道、月明りだけに頼ろうというのは、いかにも心許無い。 シーナ・イシルスは、友人の家で開かれた会食からの帰り、薄暗い路地を歩きながら、泊まっていけばという友人の誘いを断わったことを早くも後悔していた。 シーナは手にした短杖の先を見た。 弱々しい灯り。 少し酔っぱらい過ぎたみたいだ。 霊糧をうまくコントロールできない。
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