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勢いよく目を開いた。
俺の視界に映ったのは
部屋の天井。
「……………はあ。」
嫌な汗を掻いている。
俺はあの事件以来、同じ夢を毎日のように見ていた。
ハルと走り回って、ハルが転けて、俺が駆け寄って、トラックが迫ってきて、逃げて、坂を転げ落ち──る前に目を覚ます。
そんな目覚めのせいで、朝から心臓をばくばくさせられる。
いっそのこと転げ落ちてしまった方がいいんじゃないか。
「………いや、それもヤだな。」
とりあえず汗を洗い流してしまいたい。
俺はベッドから降りて洗面所へ向かった。
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