記憶のない騎士

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あれから話し合った結果、今日は昇格した人たちは訓練がないので一時~三時くらいまでパーティーをすることになった。 とそこで俺はあることを思った。 「なぁ。フェリ。」 「ん?」 何?とフェリは首を右に傾ける。 「今日は、訓練はないのか?」 「え?……………………………。」 カイトが聞いたとたんにピシッと凍ったように固まるフェリ。そしてギギギと音が出ていそうな動きで時計を見る。 「…………………………マジ?」 みるみる彼女の顔が青くなっていく。 「……………………ち………………。」 「「「ち?」」」 「ちちちちちちち遅刻ぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」 彼女はそう言うとすごい速さで聖女やその見習いたちが訓練をする塔に走って行った。 カイト達はポカーンとした顔でフェリが走って行ったところを見ていたが、やがて「暇だし僕たちも自主練する?」とキースが言ったため、今の時間帯に使われていない第二屋外訓練場に向かった。 第二屋外訓練場に行くと三人の予想どおり誰もいなかった。 「おっし。始めるか。」 カイトがそう言うとみんな個別にやり始めた。 カイトは自身の双剣より重く作った木刀を2本持って動き出し、キースとセツナは魔法を相手が放ち、それを相殺するといったことをやっていた。 しばらくしてカイトが動きを止めた。 「……………ふぅ。」 (まぁ、今日はこんなもんかな。で……………二人は…………………は?) 二人を見たカイトは、目を大きく開いて驚いていた。カイトの今見た光景は、すさまじい打ち合いをしていて、とても訓練といえるものではなかった。
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