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「たくっ。何やってんだ。あいつらは……。」
カイトは小さな笑みを浮かべながら二人に近づいた。二人の攻撃があたらないギリギリのところで近寄るのをやめて魔法を放った。
「水球」
カイトの放った2つの水でできた野球ボールぐらいの球は見ごとに二人の魔法に命中した。
「何するんだよ!」
「そうです!」
二人は邪魔されていらついているようだ。
_____まったくあいつら熱中しすぎだろ。あと一時間半で約束の時間だろうが。
俺が少し心の中で言ってる間にまた二人がやろうとしたため「いいかげんにしろっ!」と言った。大声に驚いたのか、二人はピタッと動きが止まった。そしておそるおそるカイトの方を見た。するとそこには、黒いオーラを纏っているカイトがいた。
「えっと…………………………カイトさん?どうしました?」
普段、敬語をカイトに使わないキースが珍しく敬語を使っていた。
「時間………。そろそろ行かないと遅れるぞ。」
「は?」
何をされるかびくついていたキースは一瞬、何を言われたか分からなかった。と、そこで今まで一言も話していなかったセツナが質問してきた。
「あの……………。時間なら、あと一時間半もありますよ?」
セツナの質問に思わずため息が出た。
「はぁ。汗は流さないのか?」
「あっ!」
「あと………。パーティーの料理はどうする?フェリが提案したが準備をするとは思えない。」
「うっ………確かに……。」
「あはは。そうだね。」
そして三人は急いで戻った。
三人は、パーティーの準備をしているが最後の一人だけが全く現れる気配がない。
「フェリ、遅いね………。」
キースがそう言うと、カイトがまた黒いオーラを放ち、セツナが無言になってしまった。
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