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鉄二は私を離さない
ジッと見つめられ
恥ずかしくなり俯いた
ドキン
ドキン
なんだか凄くあったかい
人の温もりって
こんなにも
心地良いんだ
気がつけば両親が
亡くなっても出なかった涙が
頬を流れた...
鉄二に泣いているのが
バレないように
下の階に着くまで
鉄二に抱きついた
チーン...
「...いつまで
抱きついてやがる
さっさと離れて歩け」
この温もりを
離したくない
その時間は長くも
短くも感じて
懐かしいような
懐かしくないような
よくわからない感情が
渦巻いていた...
鉄二は本来憎むべき相手
なのに私は
どうしてしまったの?
...そっと鉄二の腰に
回した腕を振りほどいた
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