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車が走り出すと
沢山の人が見える
暗闇に浮かぶネオン街は
眠る事を知らない
「...着いたぞ」
ビルの一階には
化粧の濃い女の人の写真が
ズラリと貼ってある
一際大きな写真にNo.1の文字
麗奈さんが映っている
やっぱり他の写真の人に
比べればオーラが違うというか
人を惹きつける魅力が
あると思う
すると客引きのボーイらしき人が
鉄二に話しかけた
「あ!鉄二さーん!!
おはようございます!
...ってあれぇ?!
マブイ女連れてる
じゃないっすかぁー」
「...お前の目は節穴か?
コイツいくつに見える?」
「うえ?!
...うーん...」
考えるそぶりを見せ
ジロジロと私を見つめる
「はたち...
くらいっすかね?
随分雰囲気落ち着いてるし...」
...はたち?
私が?
笑える...
「...そうか
カズがそういうなら
問題なさそうだな
コイツ今日から
みっちりシゴけ」
ドンと前に突き出される
カズと呼ばれたボーイは
急な話に戸惑っているようだ
「え?!いいんすか?
こりゃ上玉っすよ!
...って!鉄二さん!
結局いくつなんすか?この子...」
「ん?
企業秘密...
じゃあ宜しくな!」
それだけ言って
手をヒラヒラとさせ
車に乗り込むと
早々に居なくなってしまった
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