愛を知った2人...

13/15
前へ
/168ページ
次へ
ハァハァ 鉄二さん大丈夫かな?! あんな大人数相手に... 呼吸を整えて再び 倉庫内へ入る 静かだ ドクン ドクン 嫌な胸騒ぎが私を 焦らせる ... 「どうする...? これでお前しか残っていない」 目の前には20人くらいの 男達が呻き声をあげながら 這いつくばっている こんな大人数を たった1人で...? 「やっぱり鉄二 あなたって素敵... 強くて格好良くて ...でも 私の物にならないなら 死ねばいいわ どうする? この場所で死ぬか 私を選んで共に生きるか」 「俺はお前に 殺られる気はねぇな 俺は瑠維を 幸せにするって決めた 邪魔するんじゃねぇ」 「そう... 残念な返答ね あの世で私を振った事... 後悔すればいいわ」 女の人は高笑いをあげ 銃口を鉄二さんに向けた 鉄二さんが...危ない!! 私は全速力で走る 「やめてーーーーーー」 スローモーションのように 流れる時間... 驚いた表情で振り向いた鉄二 鉄二... 頭の中を走馬灯のように 鉄二との思い出が フラッシュバックする... 全ての記憶が蘇っていく 寝起きの機嫌の悪い顔 振り向いて微笑んでくれた顔 困ったように笑う顔 時には悲しい笑顔 甘い香りのタバコが大好き 頭を撫でる手も大好き 全てが愛しくて 私は... ごめんね... 鉄二...私もう待てなかった ずっとずっと 愛してる... いつも...私を守ってくれた鉄二 今度は私が鉄二を守る ニコリ微笑む パァン... ...
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!

611人が本棚に入れています
本棚に追加