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「...ただし此処にタダで
置く訳にはいかねーな」
ニヤニヤしながら
私の顔を覗き込む鉄二
ドキン
顔が近いし
私の心臓に悪影響だ
「じゃあ...どうすれば
いいんですか?」
「...身体で払ってもらおうか?」
私の顎をクイッと
骨がゴツゴツした手であげる
ドキドキ
慌てて目を逸らす
「...ペチャパイには
興味ないんじゃないんですかー」
「あ"?
なに勘違いしてんだ?ガキ
炊事しろっつってんだよ
馬鹿かお前?」
...言い回しが
回りくどいんだっつの
「...そんな事ですか
今までずっとやってきたんで
問題ないですけど」
「ならいい
あとお前にルールを
決めておく」
「ルール...ですか?」
「1、俺を好きになるな」
「...心配しなくても
誰が好きになるか」
ゴツン!
...痛い
「2、酒を呑むな」
「えぇー?!
あんなに美味しいし
楽しくなるのに...」
はぁっと溜息が漏れる
「お前は昨日の反省という事を
覚えろ...クソガキ
3、アフター禁止...だ」
「...アフターって
何でしたっけ?」
「お前の脳みそは
猿以下だな...
客と店の後に出掛ける事だ」
「なんで...ダメなんですか」
「迷惑だからに
決まってんだろ
お前は俺から見れば
商品だ!傷がついたら
困るんだよ」
...商品...か
「...わかりました」
「4、借金が払い終わったら
この家からサッサと出て行く事」
「サッサと出て行くに
決まってるじゃん」
グワシ!!
またコメカミを...
「...本当お前可愛くねーな
まぁそれぐらいだ
...ルールを破ったら
覚えておけよ?」
ニヤリと笑った鉄二の
恐ろしい笑顔で
なんとなくルールは
破らないようにしようと
心に決めたのであった
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