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あれから鉄二は
仕事に行くといって
居なくなってしまった
さてとお風呂に入って
それから...洗濯に掃除かな
それから...食事代に
お金置いていってくれたし
買い物に行って
はぁ...やる事がいっぱいだ
...
買い物を済ませると
あっという間に夕方に
なっていた
「急いで帰らないと」
家に帰ると玄関に靴が二足
鉄二の革靴と
...真っ赤なハイヒール
なんとなく嫌な予感を
感じつつお店へ行く準備も
あるので恐る恐るリビングへの
扉を開けようとドアノブに
手を掛けた瞬間
...女の人の声がドアの隙間から
漏れて聞こえた
聞き覚えのある女の人の声
麗奈さんだ
いやらしい声が耳に響く
私は耳を塞いで家を飛び出した
...ハァハァ...
気がつけば近くの公園に
辿り着いた
ブランコしかない小さな公園が
夕陽で哀愁を漂わせている
溜息をつきながら
ブランコに腰をおろし
軽くこいでみる
誰もいない公園で
一人で遊ぶ事には
慣れている
...なのになんでだろ?
涙が止まらないんだ
胸が締め付けられるような
私どうしちゃったの?
どうしてこんなに苦しいの?
私...鉄二と出会ってから
泣いてばっかりだ
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