ある日突然...

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煙草に火をつけた男は 子分にコソリと耳打ちをした 「...了解しました」 子分は指示されたのか 両親の遺体を運ぶように 誰かに電話を掛けている あんな親でも 複雑な気持ちになる 一体どこへ運ばれるんだろう... ...暫くしてから アニキと呼ばれる男が 話しかけてきた 甘い煙草の香りが漂う 「...お前...名は?」 「... 瑠維...」 「歳は何歳だ?」 「...今日で 13...」 暫くの沈黙 「そうか... お前にはこの哀れな親の かわりに働いてもらおうか」 ニヤリと口角を上げた男は 私の腰に腕を回し 抵抗することなど諦めている私を 乱暴に黒い高級車に押し込んだ
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