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これ以上この話をしても仕方がない。
「あたし悪いことしちゃったな……。でも、みんなの前だと恥ずかしいから、タイミングをみて謝るね!」
あたしは反省したフリをした。
謝るつもりなんて本当は微塵もないよ。
だって、謝るって行為は『私は貴女よりも劣っています』って認めるようなものだから。
あの鼻の穴がデカイ女よりあたしが劣るなんて、どう考えたってムリでしょ。
だけど、そんなあたしの言葉に納得した3人は、最近流行りのコスメの話題をはじめ、そこからファッション、エステ、この近くにあるというスイーツ店の新作メニューについてテンポ良く話を進めていった。
ガールズトーク初体験のあたしはその流れに着いていくことができず、ただ頷くだけで精一杯。
あれだけ頭に入れてシュミレーションしたのに、やはり本物には叶わないよ。
でもさ、今ここにいるあたしも、イケてる女子に見られてるんだろうな。
そう思うと、この空間はとても心地よくて、ニヤニヤが止まらない。こんなに誇らしい気持ちになったのは初めてだよ。
こちらを羨望の眼差しで見つめるジーミーズ達の姿を想像しながら、あたしは彼女達に聞かせるようにサヤに提案した。
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