あたしは、散らない

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「サーヤっ! そんな奴等に話しかけるなんてサヤらしくないよぉ」 あたしが声をかけると教室内が静まり返り、サヤの顔があからさまに歪んだ。 そして、次の瞬間信じられない言葉があたしの耳に飛び込んできたんだ。 「アンタはワタシの何を知ってるの? もう、ワタシに関わらないでくれるかな? あの二人も、もうアンタとは話したくないって言ってるから」 サヤはそれだけ吐き捨てると、あたしに背を向け、ジーミーズたちと楽しそうに話の続きをはじめた。 あたしはというと、可愛らしいサヤからあんな低い声が出たことに驚いていた。ドスが効いたこっちの声が地声だったりして……アハハ。 だってね、そんなどうでも良いことを考えていないと、おかしくなりそうなんだよ。
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