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孤独ほど恐ろしいものはない。
一人でいるくらいなら、ジーミーズでもいいからあたしと一緒にいてほしいよ。
あたしは重い足取りで鼻子の元へと向かった。
「ねぇ、アンタあたしと友達になりたいんでしょ? ……あたし、ジーミーズの世界のことはよくわからないけど、友達になってあげるよ」
鼻子はあたしにチラリと視線を向けると、その大きな鼻をふんっ、と鳴らし
「断るわ。 昨日あんな事言われたのに、あなたと友達になるなんて考えられないもの」
サヤと友達になれたからだろうか。鼻子には昨日とうって代わり、自信がみなぎっている。
それに比べ、今のあたしはなんて惨めなんだろう。
鼻子に断られたあとも、何人かのクラスメイトに友達にならないかと声をかけたけど、返ってきた反応はどれもあたしを拒絶するものばかりで、あたしは一人っきりのまま、新生活二日目を終えることになった。
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