あたしは、散らない

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リビングに一人取り残されたあたしは、荒れた呼吸を整えながらぐちゃぐちゃになった部屋を眺めていた。 「うわ、予定してたより派手にやっちゃった……」 やったのはじぶんで、それによって得た成果もたしかにあったけど、割れたガラスを一つひとつ丁寧に拾っていく姿はなんて無様で滑稽なんだろう。 こんな事なら、味噌汁のお椀を投げればよかったよ。割れないし。 リビングを出来る限り元の状態に整えたあたしは、じぶんの部屋に戻り、これからの事について考えていた。
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