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「あん? デビューはてめぇ一人で十分だろーが。あたしは昔っから目立つ組で、あんたとは縁のない人間なんだよ。あっち行け ブス!きめぇんだよ!」
鼻子は目を大きく開いたあと、何か言おうとモゾモゾしていたけど、結局じぶんの荷物が置いてある席へと戻っていった。
あたしは初めて人に放った強気なセリフに興奮していた。
心臓が高鳴り、体温が一気に上昇したカラダからはベタついた汗が止まることなく溢れでている。
ねぇ、きいた? マリリン!
今のあたし、史上最強にかっこよかったよ!
じぶんに痺れきったまま、その余韻を楽しむかのように机に伏せた状態で教室の中をゆっくりと見渡した。
なんだよ。ここにいる奴らは揃いも揃ってジーミーズかよ。
あたしに相応しいお友達はどこにいるんだろう。
あたしはカラダを起こして、視線を背後にむけた。
ーーいた。
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