第1章 

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もっと早く君を好きになっていたらと、 後悔することがたくさんある。 もっと早く君を好きになっていたら、 今まで以上に仲が良かったかもしれないのに。 *** 中学二年生、二学期。 一年で、一番長いこの学期。 始業式は、それはそれは憂鬱だった。 これから体育祭の練習や、委員会や、 部活がまたあるんだと思うと、夏休みが恋しかった。 毎日パソコンをして、一人でやりたい放題、遊び放題。 あの時に戻りたい。 このころはそう思っていた。 完璧な非リア充で中学二年生の、速水綾は。 綾は、ネットが大好きで、 漫画の男の子や二次元が大好きなほど、 非リア充だった。 それもそのはず、周りの男子は馬鹿ばかり。 いい男子なんて、一人もいないのだから。 そして、綾の周りには、仲のいい子がふたりいた。 藤谷亜衣、水瀬寿々。 この三人は、二年生になってからとても仲良くなった。 亜衣とはもともと仲が良かったのだが、 寿々は綾と仲良くなったのをきっかけに、 亜衣とも仲良くなった。 むろん、この二人も非リア充・・・ といえば非リア充だったが、綾ほどではない。 しかし、綾もこの二人の親友に恵まれ、 嫌いだった学校がだんだん好きになってきていた。 ・・・・でも、この二人以上に、 学校を楽しいと思わせてくれる人間がいたことを、 綾はまだ知らなかった。 それが、大嫌いな男子だということも。
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