第2章

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・・・・・・・・・・ 「1組の教室の空気って、  2組や3組とか・・・他の組と大違い!」 ・・・・あの言葉がよみがえる。 そりゃ、いじめがあったりしたら・・ ・・違うにきまってんじゃん。 平和な奴らには分かんないんだよ。 「・・・5時限目の、体育が・・  な、なくなりました」 「なんでないんですかー」 「・・・3年生の、都合・・・  らしい、です」 「聞こえませーん」 ひゃひゃひゃ、 と冷やかし笑いがおこる。 ・・・・星野さん、 ・・・可哀想・・・。 だけど、私は星野さんが少し苦手だった。 なんか、小学校でもきらいだったし。 「星野さん、分かったよ」 「・・・う、うん」 星野さんは、 私の言葉に助けられたというような顔をして、 席に戻った。 「・・・・綾」 「・・・え?」 「星野さんなんかかばって・・・  危ないよ?」 「好乃、そんなこと言っちゃ可哀想だよ・・・  まあ好きではないんだけどさ・・・私も」 「そりゃ、みんなに嫌われてるから  いじめられてるんじゃないの?」 「好乃も痛いとこ突くね(笑)」 「へ?(笑)」 「・・・あ、先生」 「5,6時限目のことは、  星野から聞いたな?」 「はい、」と言いかけた、その時―――。 「聞いてませーん」 ・・・・・・・・・・・・え? まさか、星野さんを・・・!? 「・・・・星野さん・・・・」 好乃が、ぽそりとつぶやいた。
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