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「・・・・ねぇ、綾・・・」
「ん~?」
「あんたさ・・・今変なこと考えてなかった?」
「えええ?・・・・まぁ・・・
ん!?変なことじゃないよ!!」
「うっそだぁ!顔がにやけてたよ~?綾!!」
「ふたりには分かんないよ、
あの漫画の良さが・・・!!」
「まぁぁったその話!?もう、
始業式までこれだよ亜衣!」
「寿々、何とかできないの~!?ほらさ、お得意の暴力でたたき直すとかいったぁっ!!」
「お前をたたき直してつぶしてやるよ」
「ごめんなさいっと!
はぁ、出席簿とかつけるのめんどくさ・・・・
――――ってこれ副部長の仕事じゃん!!」
「おい!!綾!!!!!!・・・・・・・
・・・・・・ふーくーぶーちょう!!!!!!!!」
亜衣が、ぷりぷりと怒って出席簿を差し出してきた。
・・・あ、そっか・・・
私、来年の副部長なんだ。
・・・実感わいてない・・・
「・・・・・・・・・はい!?あ、出席簿?
ああごめんごめん・・・」
「もう、綾ってば・・・・
今日、体育祭のマーチング曲が退場だからね!」
「・・・・・・」
「綾!!!!!!!!!!!!」
「はっはい!?ああ、
わかりましたわかりました・・・」
こんなふうに、綾は「漫画の男の子」
のことを考えては空想に明け暮れた、
変態気味の女子になっていたのである。
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