第1章 

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私は、なんとなく寿々と輝を見て、 嫉妬してしまった。 なんでだかは、分かんなかったけど。 「・・・・どしたの!?」 「・・・・あ、ごめんごめん・・・  私、トイレ行くから・・・!」 「・・・?うん」 亜衣からそそくさと離れて、 トイレに急ぎ足で入った。 「・・・・・」 水道台に取り付けられた鏡に映る、 自分の顔を見つめた。 ・・・・ なんか、今までの顔と、ちがう。 可愛くなったとか、そういうんじゃなくって。 ・・・・ なんか、・・・・・あの人に恋をしていた、 小学4年生の時の顔に戻ったような。 「・・・・なに、思っちゃってんだろう」 なんか、5,6時間目の組体操の時間が、ちょっぴり憂鬱に思えた。 *** 「・・・・綾、帽子いらないんだよ?  それに、靴下脱いで、  水筒とタオルもってけって先生が・・・・  って綾!?」 「・・・・・・・!!あ、はい!!?ああっ、  全然違うカッコ・・・!ありがとう寿々!」 「・・・・なんか、今日の綾おかしいよね?」 「・・・うん。寿々もそう思う?」 「うん。・・・いや、  あれはあの漫画のことじゃないよ、  きっと・・・」 「亜衣もそう思うか・・・んー・・・・」 「「恋しちゃったとか!?!?!?!」」 「・・・・・・・(笑)!!」 「んー、ありうるけど・・・ある?てか誰?」 「んんー・・・・  綾と特別接点のある男子って言ったら・・・・」 「同じ委員会の・・・・」 「玲?・・・あれはないでしょ」 「んじゃあ隣の」 「・・・・・・・・・・・・・村重って」 「「ないよなぁ・・・」」 「ど、どうしたの二人とも!?  なんで行かないの!?先生に怒られるよ!?」 「綾待ってたんだよ!!!」 「あえ、あ、あ、ありがっととう・・・」
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