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「…………うー…ん………」
思わず、力が完全に抜けきった腕をベッドからはみ出させた。
「んー………、おわっ!?」
すると、次の瞬間には全身の重心がベッドからはみ出た右半身に寄り、シーツと共にベッドから滑り落ちた。
数秒、そのままの格好で静止していたが、やがてもそもそと動きだし、ようやく薄着の上半身をゆっくりと起こす。
寝癖のついた、茶色の長い髪。
女だ。
「……全然学習しねぇな。またベッドから落ちた…」
女らしさの欠片もない砕けた口調で自分の身に起こった出来事を口にし、眠そうな、面倒くさそうにぽっかりと半開きの目を擦る。
「またベッドから落ちたんですか?カークランド」
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