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「まだ手を付けてなかったのかよ?」
「整備士は整備士で大変なのよ。専属の魔術師が暇つぶしの模擬戦をする度に整備しなきゃ──」
「──分かった分かった。やるよ」
「じゃあ、はい」
基盤を受け取った陽介は、キャスター付き工具箱からPCを取り出し、コードで基盤と接続し、その場に座り込んだ。
「チャートはメモ帳にあるから参考、くれぐれも変な機能つけないでよ。それが全ての基礎なんだから」
「なんだっけ?バンドスケッチ?」
「バンダースナッチよ。設計上ヒューマノイドをベースとした、いわゆる戦闘人形ね。上はこんなのでアレに対抗する気かしら?」
──むしろ、人間にかもな
「えっ?なんか言った?」
「いや。作業に入るから静かにして」
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