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僕の祖父は僕が小学生の時に亡くなりました。
白雨の話を書きましたよね…これはその後49日間の話し…。
祖父はとても優しかった…。
病気になる前も、癌が末期になって…抗癌剤の副作用で…誰が誰だかわからなくなってしまっても…優しかった。
母「ほらサッサと寝なさい!明日から学校なんだから」
その日は葬式が終わって数日がたった日…。
俺は母に言われ渋々布団に入った…。
布団に入りボーっとしていると
ギシ…ギシ…
天井を誰かが歩いてる…そんな音がした…。
ギシ…ギシ…
段々と音が近付いて来る…
ギシ…ギシ…ギシシ
俺の部屋で音は止まった…
『〇〇…起きているかい?』
ふいに誰かが僕に話しかけてきた。
障子の向こう側…っでもその声は…
「おじいちゃん?」
確かに祖父の物だった…。
俺はちょっと怖くなった…数日前に葬式が終り、俺もみんなと一緒に骨を拾ったのだ…。
俺は障子に近付き開けようとした…。
『戸を開けちゃいけない…そのままで聞いてくれ…』
祖父は言った…。
『おじいちゃん…今から遠い所に行かなきゃならないんだ…』
「知ってるよ…天国に行くんでしょ♪」
『ああ…そうだ…だからお別れを言いに来た…』
俺はその時…なんで素直に送りだしてあげれなかったのかな…
「嫌だよ…おじいちゃん…僕も一緒に連れてってよ…グスッ」
『ごめんな…連れて行けないんだ…』
「嫌だよ…グスッ…もぉ…玩具とか買ってくれなくてもいいから…心配かけたり…しないから…だから…グスッグスッ」
『男がそんなに泣くもんじゃない…
ちゃんと向こうで…いつでも見守ってるから…
だから…泣くな…
これからはお前が
お父さんやお母さん弟を
支えてあげるんだよ
今まで
ありがとう
〇〇…さようなら』
フッと障子の向こう側で気配が消えた…。
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